機械式の立体駐車場にはいくつかのタイプがあり、それぞれに仕組みも異なります。マンションだけではなく、都市部では個人宅にも設置されており、メリットやデメリット、特徴もあります。マンションなどに設置されている立体駐車場は、垂直循環方式のタイプが一般的です。車が乗るパレットを垂直に循環させて、1階部分にある出入り口に車を移動させて使用します。
車上荒らしやいたずらなどの危険を回避でき、日光や雨ざらしによる車体の劣化を防ぐこともできるのがメリットです。デメリットとしては、車を出す時に時間がかかったり、機械が作動する音や振動などで、騒音が気になってしまうこともあります。エレベーター方式の立体駐車場は、駐車スペースを上下左右に配置するタイプで、機械の稼働時の騒音が小さいのが特徴です。垂直循環方式よりは車を出す時間はかかりませんが、制御については複雑な仕組みになっているため、保守点検をしっかりとしていくことも必要になります。
ピット2段式の立体駐車場は、下段の車を地下に停めて、上段と下段に停めた車は自由に出し入れができるのがメリットです。地下に停めている車は、大雨での浸水被害に注意する必要があります。個人の住宅の敷地内に、上下に1台ずつ停められる機械式立体駐車場を設置するメリットは、近隣の駐車場を借りるよりは安価に2台分の駐車スペースを確保できることです。下段の車を出してから上段の車を出す仕組みになっているため、マンションやアパートなどの集合住宅には適さないタイプとなります。